1. トップ
  2. 会長からのご挨拶

組織について

会長からのご挨拶

  • 会長 津田博史

    同志社大学理工学部(教授)

  日本金融・証券計量・工学学会(通称「JAFEE(ジャフィー)」)は、1993年4月に設立され、今年で20周年を迎えます。本学会は、広い意味での金融資産価格や実務の金融的意思決定に関わる実証的領域を研究対象とし、産学官にわたる多くの研究者および分析者が意見交換、情報交換、研究交流および研究発表を行うための学術的組織として設立されました。そして、自由に討論できる場を提供するとともに、国内の研究水準を国際的水準に高めることを目標として掲げました。以来、本学会は、金融工学・数理ファイナンス・計量金融経済学に関係する様々な分野の研究者と実務者の参加を得て、研究成果の発表と研究交流の場として役立ってきたと考えます。そして、会員の皆様の努力により、「国内の研究水準を国際的水準に高める」という当初の目標は十分に達成され、多くの優れた研究成果が英文および和文ジャーナルに掲載されてきております。また、現在では、英文ジャーナルは、海外から多数の論文が投稿され、国際的な学術誌としての地位を築くまでに至っています。
  このように本学会は、金融工学・数理ファイナンス・計量金融経済学の分野の学会としての重要性を増してきました。他方、最近の世界の金融情勢を考えますと、米国で端を発したサブプライム問題や欧州でのギリシャ財政危機問題など地球規模での金融危機(クライシス)が生じ、より高度なリスク評価の研究が必要とされてきています。特に、様々な種類のリスク相互の依存関係や時間的な連鎖関係などを具体的なイメージを伴って掌握できるリスク統合評価の研究の重要性が高まっていると言えます。そして、リスク評価を十分に踏まえた上での価値評価の方法を確立することが必要不可欠です。
  本学会のこれからの果たすべき役割は、今後のアジア経済の発展が世界経済を牽引していくことが予想される中、「国内の学会」という立場から、大会やジャーナルで新しい理論や方法が発表され世界に向けて発信して行く「国際的な学会」を目指すことと考えます。その目標を目指す上で、「アカデミックな研究者と実務界の研究者とが協調して研究する場である」というジャフィーの特徴が大いに発揮できることになると思います。会員の皆様のますますのご活躍を祈念いたします。

日本金融・証券計量・工学学会
会長 津田 博史